群論 (5)巡回群
1つの元で生成される群を巡回群という。
群の部分群で巡回群であるものを巡回部分群という。
群$~G~$が巡回群であるとき、ある元$~x\in G~$があり、任意の元$~g\in G~$に対して、 \[ g=\underbrace{xx\cdots x}_n~~~~~(n\in\mathbb{Z}) \] とできる。
ただし、$n=0~$のときは、$g=e_G~$であり、$n\lt0~$のときは、$\underbrace{xx\cdots x}_n=\underbrace{x^{-1}x^{-1}\cdots x^{-1}}_{-n}=(\underbrace{xx\cdots x}_{-n})^{-1}~$である。
よって、元$~g,h\in G~$があったとき、 \begin{equation*} \begin{split} gh&=\underbrace{xx\cdots x}_n\cdot\underbrace{xx\cdots x}_m\\ &=\underbrace{xx\cdots x}_{n+m}\\ &=\underbrace{xx\cdots x}_{m+n}\\ &=\underbrace{xx\cdots x}_m\cdot\underbrace{xx\cdots x}_n=hg \end{split} \end{equation*} と見れるので、巡回群は可換群であることがわかる。