集合と関係 (6)極大元・極小元
順序集合$~(X,R)~$について、元$~a\in X~$が条件 \[ {}^{\forall}x\in X,xRa \] を満たすとき、$a~$を$~X~$の最大元(maximum)という。 また、条件 \[ {}^{\forall}x\in X,aRx \] を満たすとき、$a~$を$~X~$の最小元(minimum)という。
最大元、最小元は存在すればそれぞれ唯一つに定まる。 存在するときはそれぞれを$~\max{X},\min{X}~$と書く。
$X~$における順序関係$~R~$について、$x,y\in X~$が \[ xRy~かつ~x\neq y \] となるとき、$x~$は$~y~$より小さい、$y~$は$~x~$より大きいということにする。
順序集合$~(X,R)~$において、元$~a~$より大きい元が存在しないとき、$a~$を極大元という。
また、元$~a~$より小さい元が存在しないとき、$a~$を極小元という。
順序集合$(X,R)~$の部分集合$~A\subset X~$について、元$~b\in X~$が \[ {}^{\forall}x\in A,xRb \] を満たすとき、$b~$を$~A~$の上界という。
また、 \[ {}^{\forall}x\in A,bRx \] を満たすとき、$b~$を$~A~$の下界という。
順序集合$(X,R)~$の部分集合$~A~$の上界全体に最小元があるとき、それは唯一つでありそれを最小上界、または上限(supremum)という。
また、$A~$の下界全体に最大元があるとき、それは唯一つでありそれを最大下界、または下限(innfimum)という。
順序集合$~A~$に上限または下限が存在するとき、それらを$~\sup A,\inf A~$と表す。